「仕事が遅い人」はずるいと思いませんか?

インターネット上で、「仕事が遅い人はずるいと思いませんか?」「仕事が遅い人はずるい。イライラする。」という書き込みをよく目にします。

このような書き込みは、仕事を要領よく、早く済ませる人に多いようです。

以下は質問サイトで質問されていた内容です。

「仕事が遅い人」ってズルいとおもいませんか?

 

(中略)

 

ただ、 あくまで「基本的には…」の役割分担なので、暗黙の了解でお互い助け合って仕事をしています。

 

しかし、仕事が遅い人やマイペースな人はいつも手伝ってもらってばかりで、他の人の仕事を手伝っている姿をまともに見たことがありません。

 

「いつも手伝ってばかりで不公平だよね」みたいな話になり、いっとき全く手伝わなくなると、その仕事が遅い人が「他の時間帯の人が暇そうなので、仕事内容を平等に振り分けてほしい」と責任者に訴えたそうです。

 

(中略)

 

今まで「暗黙の了解で助け合って仕事をしましょう」が「暇なら他の人を手伝いなさい」に変わりました。

 

ちなみに、比較的作業をすみやかに進める職員同士では、お互い思いやりを持ち、協力して仕事ができています。

 

仕事が遅い人、マイペースな人って、自分では気づいてないのでしょうが、本当にずるいよな、と思います。皆様はいかがでしょうか?

yahoo知恵袋

実際、仕事が遅いことはズルいことなのでしょうか。検証してみました。

その結果、仕事が遅い人はずるいとは言い切れないことがわかりました。

以下、根拠を示していきます。

目次

そもそも「ずるい」とは?

まず、「ずるい」の意味を確認してみます。

ずる・い

自分の利益を得たりするために、要領よく振る舞うさま。また、そういう性質であるさま。悪賢い。こすい。「—・いやり方」「—・く立ち回る」

 

[補説]近年では俗に、要領のよさをうらやむ気持ちや、かえって感心する気持ちなどから、非難の意をこめない使い方もみられる。

goo辞書

「ずるい」という言葉は主に相手を非難する時に使う言葉のようです。

では、投稿者様目線で、先ほどの投稿内容に当てはめてみましょう。

自分の利益を得るために

(=仕事の遅い人は、自分の仕事量を減らして、楽をするために)

要領よく振る舞う

(=責任者に暇そうな人がいると訴える、マイペースに仕事を進めている)

このようにみると、仕事が遅い人はズルいと感じると思います。

しかし、私には疑問が浮かびます。

「仕事が遅い人」=「ずるい」になるのか

投稿にでてきた仕事が遅い人は、仕事を減らして楽をするためにわざと遅く仕事をしてるのでしょうか?

わざと遅くしているのであれば、ズルいと思われても仕方ありませんが、わざとではない場合はどうでしょうか?ズルいとは言い切れない気がします。(例えば、一生懸命働いていても仕事が周りに比べて遅い。)

また、投稿者様が仕事を手伝わなかったという行為について、仕事が遅い人は当然「サボらないで仕事してよ!ズルい!」と思うはずです。

上記が、私が一方的に仕事が遅い人はズルいと言い切れないと思った根拠です。

このように結論付けたものの、投稿者様の「仕事の遅い人」は「ズルい」と思う気持ちもとてもよくわかります。

「仕事が遅い人」ってどこにでもいますよね

皆様の中にも、「あ〜〇〇さんみたいな人のことね」と思い浮かぶ人が一人くらいはいるのではないでしょうか。

そのような仕事が遅い人の中には、自分の仕事が遅いことに気付いていない人が割と多いです。周りの人の仕事の進め方や、スピードに関心がないのでしょう。

おまけに、フォローしてあげても当然の態度で、お礼もなし。

こういうところが、ズルいと言われてしまう原因なのでしょう。

ただ、仕事が遅い人の手伝いを繰り返している内に、「あれ?仕事が遅い人の仕事量少ないな。この量なら、いつもの仕事量に追加されても私ひとりでできそうだな」と感じるようになるでしょう。ある日会社の体制が変わった時に、仕事が遅い人のフォローをして成果を上げてきた人、いつも助けられてろくに仕事もできない人のどちらが信頼されるか。答えはいうまでもありませんね。

そもそも仕事の公平性はどのように担保すればいいのでしょうか?

  • 仕事の量が同じこと?
  • 仕事の終わる時間が同じこと?
  • 時給で働くこと?
  • 成果報酬で働くこと?
  • 仕事量は同じで一方は定時上がり、もう一方は残業(残業代あり?なし?)
  • 管理職になって給料が上がること?
  • 仕事の遅い人にはやめてもらうこと?
  • 仕事が遅い人が早くなること?
  • 仕事が遅かった分ペナルティーを与えること?

どれかを優先すれば、どれかが犠牲になります。

投稿者様の職場はおそらく時給制の職場。そうなると、仕事を早く終わらせた人は必然的に時間が余るので、他の人を手伝うことになります。よく、「助け合い」とは言いますが、仕事は遅い人はいつも手伝ってもらうだけ。不公平でずるいと思うのも当然ですが、仕方がないことと思うしかないようです。上司は、全体を見て上手く回っているかということしか判断してませんからね。

会社側も仕事ができる人に手当をというのも昨今の状況から考えても難しいでしょう。

自分が変わるしかないのか

例えば、小学生の頃の夏休みの宿題を思い返してみます。夏休み遊びたくて、早く宿題を終わらせると、母に「じゃあ、弟の宿題手伝ってあげて」と言われる。え!せっかく遊ぶために宿題を早く終わらせたのに。だらだら宿題をやっている弟を手伝わないといけないなんて・・・

どうすればいいのでしょうか。

  • 弟に宿題を手伝ってあげたら、自分の理解も深まって、自分のためにもなったな。
  • 早くやるだけ損なんだな。今度からゆっくり宿題をして、手伝わなくていいようにしよう。
  • 宿題が終わってもお母さんに言わないでおこう。
  • 弟の宿題を手伝った報酬として、おこづかいがもらえるように頼んでみよう。
  • 弟の宿題が早く終わるように計画でも立ててあげようかな。
  • 本当に弟はずるいな、イライラする。
  • むしろ、弟の宿題全部やっちゃおうかな。そしたら、もう手伝わなくて済む。
  • 母に自分の宿題は終わった、弟は自分で宿題をやるべきだと抗議しよう。
  • 早く宿題が終わらない弟はなんだか可哀想だな。これから上手くやっていけるのかな?

宿題を仕事、弟を仕事が遅い人に置き換えてみるとどうでしょう?

ここでどう考えられるかが、今後の人生の豊かさにつながっていくのでしょうか。

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